2026年1月 年頭ごあいさつ
所長 弁理士 恩田誠
あけましておめでとうございます。
2025年は、国内外で変化の続く1年でした。ウクライナや中東情勢の緊張が続く中、トランプ関税に世界各国が振り回されました。経済では、株高、円安、物価上昇が続きました。政治では、高市政権が発足しました。日中関係の緊張感は生まれつつも、経済安全保障や産業政策における今後の変化が期待できそうです。また、自然災害や長く厳しい暑さを通じ、社会全体で備えの重要性が再認識されました。企業活動ではランサムウェアなど情報セキュリティ上の脅威が顕在化し、対応力が問われました。ドジャーズのワールドシリーズ連覇の明るいニュースもありました。
2025年の概況報告
1.人財強化
2025年も、弊所では人財採用に注力し、所員数は338名と過去最高となりました。また、弁理士6名を採用・追加し、所内から4名の弁理士試験合格者が出ました。専門性を高めるための所内勉強会の開催、業務の徹底的な効率化を図るQCサークル活動を通じて、所員一人ひとりの成長にも追求してまいります。
2.ISO27001(ISMS)取得
2025年4月、情報セキュリティマネジメントシステムに関する国際規格である、ISO27001(ISMS)を取得しました。当所では、今後も引き続き情報セキュリティの維持・強化への取り組みを続け、お客さまとの信頼関係の構築に努めてまいります。
3.特許検索競技大会入賞
特許検索競技大会2025で、知財戦略部の弁理士 畔上 英樹が電気分野でゴールド認定を受けました。畔上は、今回のゴールド認定により、化学・医薬、機械分野に続いて3分野でのゴールド認定を達成し、「三分野ゴールド制覇賞」を受賞いたしました。また、畔上とともに、知財戦略部の一之瀬 梨沙および松永 裕太の3名が、団体の部において、3位入賞を果たしました。これらの受賞を励みに、特許調査の一層の能力向上に努めてまいります。
4.国際会議への積極的な参加
5月INTA(米国サンディエゴ)、9月AIPPI(横浜)、11月APAA(マレーシア)と国際会議に参加し、各国代理人との対面での情報交換を多数行いました。また、米国、韓国、中国、台湾に出張し、現地代理人事務所の訪問なども行いました。統括理事 伊東 正樹が、JIPA代表として、三極特庁長官・ユーザー会合(米国アレクサンドリア)に参加しました。今後も、国際的なネットワークをさらに強固にする活動を継続してまいります。
5.知的財産情報の発信
『後発参入における特許戦略と競争優位性の活かし方』、『商標の基礎知識』、『日本税関における知的財産侵害物品の取締り』のセミナーを開催しました。また、新人教育用の動画コンテンツとして『知的財産基礎講座』(全6回)の動画を配信しております。YouTube動画『3分で解説!特許のしくみ』シリーズは、全26本を配信中です。また、所内判例研究会を弊所ホームページで公開しております。その他、タイムリーな知財情報を、メールマガジン『PATENT MEDIA オンライン』および『Online Navigator for Data Analyst』にてお知らせしております。
2026年の取り組み予定
1.東京オフィス移転
弊所東京オフィスは、2001年の開設以来、新宿エリアを拠点に活動してきましたが、2月に赤坂・虎ノ門エリアへ移転します。地下鉄銀座線「溜池山王駅」直結の「赤坂インターシティAIR」の32階に、現在の倍の面積のオフィスへ移転します。これまで以上に、首都圏でのサービス拡充を目指し、人財採用にも注力していきます。
2.伴走型知財サービスの拡充
発明発掘会議の開催から、特許調査、発明届出書の作成支援、特許出願・権利化の代理、知財戦略の立案とサポート、さらには特許権の活用のアドバイスと、お客様と共に知財活動を一貫サポートする『伴走型知財サービス』を、昨年は3社に対し合計40事例を提供いたしました。今年も本サービスの提供を更に注力いたします。知財の人材不足にお悩みの企業様、知財部門と開発部門や事業部門との連携強化を目指される企業様のお役に立てるよう、サポートしてまいります。
3.税関における輸入差止申立手続
模倣品・偽造品の流入が年々深刻化する中、弊所では輸入差止申立手続の代理のサービスを開始しました。税関での勤務経験のある弁理士 長坂 剛人の加入により、差止申請書および添付資料の作成・提出に加え、申請の更新管理まで一貫して対応いたします。
4.中国特許調査業務へのさらなる注力
近年、中国特許の技術的水準が大きく向上しており、競合他社の出願動向を的確に把握することが、事業リスク対策として欠かせません。弊所では、日本人特許調査担当者が日本語で検索式を設計し、その検索式をもとに、中国人スタッフが中国特有の状況を加味しながら中国語検索式を再設計し、調査を実施します。お客さまとの連絡や報告書の作成は、日本語でいたしますので、安心してご依頼いただけます。
最後に
毎年報告させていただいている趣味のランニングですが、昨年は京都マラソン(フルマラソン)のほか、ハーフマラソン大会に5回出場しました。年々出場回数が減ってきているとともに、体力の衰えも感じる年齢になってきました。夏の間は暑すぎて走り込みができなかった上に、脱水症状が原因でふくらはぎを痛めるといった故障もありました。
昨年出場した大会の中では、アメリカ出張中に参加したLa Jolla Half Marathon(ラ・ホーヤ・ハーフマラソン)が、特に印象的でした。INTA(国際商標協会)の年次大会が開催されたサンディエゴの近くでの大会で、世界中から知財関係者が多く参加しました。海岸沿いの美しい景色を楽しみつつも、アップダウンが激しいコースに苦戦しました。日本の大会とは雰囲気が異なり、楽しかったです。
2026年は、昨年以上の活躍ができるよう、巻き返しを図ります。まずは、2月の大阪マラソンを楽しみたいと思います。
2026年がみなさまにとってすばらしい一年でありますよう、お祈り申し上げます。