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知的財産トピックス

韓国特許法改正(2007年7月1日発効)

2008.1.24

2007年1月3日に公布された特許法の改正法が、2007年7月1日に発効しました。主な改正点は以下の通りです。

1. 出願要件

(1)特許請求範囲の記載要件の緩和  

これまで、クレーム記載については「発明の構成になくてはならない事項のみで記載すること」と規定され、これに違反した場合は、拒絶や無効の対象となっていました。今後は、「発明を特定するために必要と認められる全ての事項により記載すること」と改正されたため、物理的構造や具体的手段によらない、装置の作用や動作方法、機能表現などによるクレーム記載も認められることになりました。

(2)特許請求の範囲の提出猶予  

特許請求の範囲を出願公開(最先優先日から18ヶ月)までに提出すれば、出願時に提出したものと認められるようになりました。期限内に特許請求の範囲が提出されない場合、該当出願は取り下げられたものとみなされます。出願人による審査請求は、特許請求の範囲が提出された出願に限り可能です。 

出願時に特許請求の範囲が提出されていない出願について、第三者が審査請求を行った場合には、出願人に通知がなされ、当該通知から3ヶ月以内に特許請求の範囲を提出するように求められます。この期間内に提出が行われなかった場合、出願は取り下げられたものとみなされます。

(3)発明の詳細な説明の記載要件の緩和  

明細書における発明の目的、構成、効果についての記載要件がなくなり、産業資源部令が定める記載方法に基づいて、当業者が発明を容易に実施することができる程度に明確で詳細に発明の詳細な説明を記載すればよいことになりました。

2. 出願の審査

(1)請求項ごとの審査

すべての請求項について特許可否が審査され、その結果が請求項毎に明確かつ具体的に通知されるようになりました。また、拒絶理由通知には、拒絶の理由がない特許可能な請求項も記載することになりました。

(2)早期審査結果受領のための申請(期間短縮の請求)  

改正前は出願人の申請により中間書類の提出期限延長のみが認められていましたが、改正後は、出願人が期間短縮を申請した場合、審査官は中間書類の提出期限前であっても特許可否の決定を行うことができます。これにより、審査結果を速やかに得ることができるようになりました。

(3)特許査定保留の申請

国内優先権主張出願を行う前に、原出願の特許査定がなされる不都合を解消するために、出願人は、審査請求後、出願日から6ヶ月以内に特許査定の保留を申請することができます。この場合、審査官は、当該出願について特許査定の通知を出願日から12ヶ月まで保留することができます。ただし、分割出願、変更出願、優先審査の決定、又は特許査定の通知がなされた後は保留は行われません。

3. 料金の返還について  

出願後1ヶ月以内に出願を取り下げる、又は放棄する場合には、納付した手数料のうち特許出願料及び審査請求料が返還されることになりました。ただし、分割出願、変更出願、又は優先審査の申請がなされた出願は返還対象ではありません。

4. 特許付与後の手続

(1)無効審判手続きでの訂正請求について

無効審判請求時に審判請求人が提出しなかった新たな無効の証拠を後日提出する場合、特許権者に特許訂正の機会が与えられることが明文化されます。複数回の訂正請求があった場合は、最後の請求以外は取り下げられたものとみなされます。

(2)権利範囲確認審判における確認対象発明の補正の許容  

特許権者又は専用実施権者が請求する権利範囲確認審判において、確認対象発明(請求人が主張する被請求人の実施内容)の特定に誤りがあり、これを補正した場合、この補正が請求の趣旨を変更していると判断されることがありました。この場合には、権利範囲確認審判請求自体が却下されることになっているため、改めて確認対象説明を特定しつつ新たに権利範囲確認審判を請求する必要がありました。改正後は、確認対象発明の説明書及び図面の補正が可能となり、被請求人が実施を主張する内容と同一の内容に訂正しても請求趣旨の変更とみなされず、請求自体も却下されないこととなりました。

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