「セントラルアタック」とは?|トピックス|オンダ国際特許事務所

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「セントラルアタック」とは?

マドプロ出願(マドリッド協定議定書に基づく国際登録出願)はコストや管理面において優れた点を有しますが、万能というわけではありません。特に問題となるのが、国際登録の基礎出願又は基礎登録への従属性です。通称として、「セントラルアタック」と呼ばれています。

国際登録は、国際登録日から5年間、基礎となった出願・登録に従属します。「従属」するとは、基礎出願・基礎登録の効果の終了に伴い、その範囲内で国際登録が取り消され、さらに、指定国における国際登録の効果も取り消される、ということです。

たとえば以下のようなケースが考えられます(②~⑥までに5年を要しないものと仮定します)。

① 日本で「第3類:化粧品,第5類:薬剤」を指定商品とする商標出願【A】を行う。

② 【A】を基礎として、米国を指定国とするマドプロ出願【B】を行う。

③ 【B】が国際登録され、米国で審査が始まる。

④ 【B】が米国で保護(≒登録)される。

⑤ 【A】の審査中、「第5類:薬剤」において克服できない問題が発生したため、これを削除。

⑥ 【A】は「第3類:化粧品」のみ登録。

⑦ 日本国特許庁は、「第5類:薬剤」の削除を国際事務局に報告。

⑧ 国際事務局は、【B】の指定商品から「第5類:薬剤」を削除。
  米国における「第5類:薬剤」の保護も取り消される。

上記ケースでは、④の時点で、「第3類:化粧品,第5類:薬剤」を指定商品とするマドプロ出願の米国指定分が保護されました。しかしその後、⑤の時点で、日本出願から「第5類:薬剤」が削除されました。そのため、⑧の措置により、国際登録の指定商品から「第5類:薬剤」が削除されるとともに、米国における「第5類:薬剤」の保護も失うことになりました。

セントラルアタックの発生原因は以下の5つです。


国際登録日から5年が経過する前に、

(1)基礎出願の指定商品(役務)が補正により減縮
(2)基礎出願の拒絶・却下・取下げ、基礎登録の放棄が確定 
(3)基礎登録の存続期間が満了
(4)基礎出願について拒絶査定不服審判が請求され、拒絶が確定(5年経過後を含む)
(5)基礎登録について異議申立・登録無効(取消)審判が請求され、商標権の取消が確定(5年経過後を含む)


セントラルアタックを確実に防ぐ方法はありませんが、登録商標を基礎とすることで、そのリスクを大きく引き下げることができます。
それが難しい場合は、商標調査を入念に行い、少しでも登録可能性の高い商標を採択することをお勧めします。また。優先権主張期間(出願日から6ヶ月)内に登録査定を受けることができるよう、出願後速やかに「早期審査」を請求することを併せてお勧めします。