日本企業、大幅効率化の余地 ~事務部門も品質管理を~|トピックス|オンダ国際特許事務所

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日本企業、大幅効率化の余地 ~事務部門も品質管理を~

2016年6月6日(月)の日刊工業新聞「主張」コーナーに、当所会長 恩田博宣による事務部門のQCサークル活動についての「主張」が掲載されました。以下に全文をご紹介します。

特許業務にQC

モノづくり現場における品質管理(QC)活動は、盛んに行われている。しかし、JHS(事務、販売、サービス)部門でQC全国大会が始まったのは、2008年のことである。事務部門のQC活動には拡大の余地がある。筆者の事業体は特許事務所であり、全部門が事務部門だといえる。QCサークル活動を始めて31年になり、当所の図面グループはQC全国大会で金賞を受賞している。実務部門を含めた全部門に対する事務部門人数比率はQC活動の継続により当初の50%程度から32%にまで削減できた。

銀行や証券会社における事務処理は送られてくる書類を見ただけでも、改善の余地を痛切に感じる。もう少し素人にわかりやすく、簡略化できるはずだ。以前、海外送金で1週間経過しても送金が完了しない事例があり、当所のQC活動の一環として銀行に改善を依頼したが難しいとの回答をもらったことがあった、しかし、よく話し合い、何度も上層部にかけ合った結果、2日間で送金が完了するまで改善してもらえた。改善を必要とする理由の一端だ。

製造業の事業所でも事務部門の改善は遅れていることは明らかである。一説には日本の事務能率は米国の70%にも達していないとの報告もある。 当所では小さな改善を重ねた結果、ボーナスをQC活動で稼ぐ状態になっている。QC活動により具体的に把握できた節約額を累積し、それに歯止めがかかる割合である80%を掛けて算出するとちょうどボーナスの金額になる。

 

収入増などの効果

品質向上による収入増や顧客の信頼獲得、作業迅速化など目に見えない効果もある。 しかし、QC活動を始めようとすると、それに費やす時間が長くなるため、現場から反対の声が上がったり、つじつま合わせの活動が行われたりする。それを打破するには活動に深く関わる経営トップの強い決意がいる。各グループの課題決定に参画するとともに活動中に1、2回のインタビューを実施し、進捗を厳密に管理することも重要。社長ができなければ活動を推進する権威ある担当部署を作る必要がある。
適当なインセンティブも大切だ。当所では6か月を1サイクルとして発表会を開く。36サークル中、16サークルが選ばれて1日がかりで発表する。全所員が事務、実務どちらかの発表会に出席する。 金賞、銀賞などの賞を設けており、賞金総額は100万円。金賞のグループには4万円の団体賞と構成員に各3万円が与えられる。金額が大きいので、「今度は金賞を狙う」という意欲も起こる。サービス業はもとより製造業においても事務部門のQC活動が盛んになれば、大幅な効率化が進み、さらに日本の産業発展に貢献できると確信する。