恐竜の世界【弁理士コラム】|パテントメディア|オンダ国際特許事務所

恐竜の世界【弁理士コラム】|パテントメディア|オンダ国際特許事務所

アクセス

恐竜の世界【弁理士コラム】

2021年9月 弁理士 二宮佳亮

特許第1部の二宮と申します。オンダ国際特許事務所に入所して、3年半ほどになります。また、弁理士登録してから3年ほどです。私にとっては、あっという間の3年半でした。あっという間過ぎて、本コラムに値するような話題は、簡単に見つけることはできません。そこで、3年半といわず、歴史をぐんとさかのぼって、恐竜について、私見とともに触れたいと思います。

恐竜といえば、有名どころの一つは、ティラノサウルスです。ティラノサウルスは、肉食恐竜として最も巨大であったといわれています。そして、ティラノサウルスの武器は、獲物を噛む力です。他の肉食恐竜に比べて非常に強かったといわれています。私の幼少期には、恐竜といえば、ティラノサウルスの一択でした。どんな恐竜をも倒すところ、つまり最強の恐竜であるところに惹かれていたように思います。

肉食恐竜との対比としては、草食恐竜がいます。草食恐竜の代表といえば、ブラキオサウルスです。ブラキオサウルスの首は、非常に長かったといわれています。また、ブラキオサウルスの体長は、ティラノサウルスよりも大きかったといわれています。ティラノサウルスが史上最強の恐竜といわれているのに対して、ブラキオサウルスは史上最大の恐竜といわれていました。そんな大型のブラキオサウルスにとっても、ティラノサウルスとの闘いでは、ティラノサウルスにはかないません。

ティラノサウルスとの闘いで登場する恐竜に、トリケラトプスがいます。トリケラトプスの最たる特徴は、首回りの盾と3本の角です。強さを度外視するのであれば、その容姿は大変魅力的です。しかしながら、3本の角をもつトリケラトプスであっても、ティラノサウルスとの闘いでは、ティラノサウルスにはかないません。

さらに、空を飛べる恐竜の代表格として、プテラノドンがいます。プテラノドンの体格は、ティラノサウルスの体格と比べて、小さかったといわれています。もっとも、プテラノドンとティラノサウルスとは、異なる時期に生きていたといわれているため、実世界では、プテラノドンがティラノサウルスと闘うことはなかったようです。仮に、プテラノドンが同時期に生きていたとしたら、きっと、ティラノサウルスとは闘わずに、空を飛んで逃げていたのではないかと思います。

幼少期には全く意識していませんでしたが、当時知った恐竜について、私は、対ティラノサウルスの目で追っていた気がします。そして、ティラノサウルスは史上最強で、他の恐竜は、色々な特徴を持っていても、結局はティラノサウルスに勝つことはできないもの、と考えていました。つまり、私の頭には、ティラノサウルス最強、という構図が固定概念としてずっとありました。

しかし、先日、モササウルスという存在を知りました。モササウルスは、海に住む爬虫類の一種です。モササウルスの大きさは、約15mといわれ、モササウルスは、地上最強の恐竜といわれるティラノサウルスをも捕食していたそうです。「ティラノサウルス最強」と、思っていた私は、大変な衝撃を受けました。と同時に、ティラノサウルスへの憧れのような気持ちは、モササウルスへと、一気に傾きました。

モササウルスは、当時の海で最強といわれているようです。またモササウルスは、ワニのように大きなアゴをもっていたそうです。私がモササウルスの存在を知ったテレビ番組では、モササウルスとティラノサウルスとの闘う様子が描写されていました。海辺においては、モササウルスが、大きなアゴでティラノサウルスに噛みついて、ティラノサウルスを海に引きずり込んでいました。

一度、モササウルスという存在を知ってしまうと、私にとって、ティラノサウルスは、他の恐竜と同じようにあまり特別感のない存在になってしまいました。ティラノサウルスは、陸上では最強であったかもしれないけれど、海に住むモササウルスも含めれば、所詮井の中の蛙(だいぶ大きいです)であったのかとも思います。

こうして、20年以上前から自分の固定概念としてあった「ティラノサウルス最強」論は、モササウルスによって、崩れ去りました。少しティラノサウルスを蔑んだ後、私は、最新の研究のすごさに感銘を受けました。それとともに、私は、自分の思い込みによって世界を狭く見ていたのだなあということに気づきました。世の中的に、何が最新の研究かは、素人の私にとっては、定かではありませんが、少なくとも、モササウルスの存在自体が、私にとっては最新の研究でした。

最新の研究によって、今までの世界が広がるという感覚は、非常に価値のあることです。その程度の差はあれど、最新の研究によって、将来の世界が変わることは、非常に貴いことと思います。さらに、恐竜の研究にはロマンがあります。少なくとも、モササウルスの研究は、私の世界観に、多大な影響を与えてくれました。私にとっては、ティラノサウルスを上回る存在がいるということは、それはもう、世界がひっくり返るかのような衝撃でした。

モササウルスの先祖は、もともと陸上に住んでいたのですが、ティラノサウルスのような肉食恐竜から逃れるために、仕方なく海に逃げ込んだことが、海に進出した始まりのようです。その後、その先祖は、海に住めるように進化して、海の王者となりました。海の王者のモササウルスも、海に進出した理由は、決して積極的なものではなかったようです。それでも、海の王者となったことから、海に進出した選択は、後から考えれば(かなり後かとは思います)、非常に良い選択だったのではないかと思います。

さて、主にモササウルスについて述べてまいりました。恐竜を考えることは、ほぼ妄想の世界ともいえると思います。恐竜は興味ないとおっしゃる方はいらっしゃるかもしれませんが、恐竜が嫌いという方は、個人的には聞いたことがありません。きっと、本物の恐竜と会うことがないため、嫌いになる理由がないのかと思います。昨今の社会状況から、遠出をしにくい状況です。恐竜の世界を妄想することは、時間的に遠くに行くような感覚になると思います。これは、リアルの世界で距離的に遠くに行くよりも、はるかに遠い世界にいった気分に浸れる、かもしれません。遠出ができない、したくないようなときに、恐竜の世界を妄想するのは、いかがでしょうか?