商標審決レポート(ALE’S)|知財レポート/判例研究|弁理士法人オンダ国際特許事務所

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商標審決レポート(ALE’S)

商標「ALE’S」は商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるとして登録すべきとされた事案

2026年6月22日
弁理士 八代則子

審判番号 不服2025-013257(商願2024-070737)
審決/判決

審決

審決日

2025年12月22日

出願人 サントリーホールディングス株式会社
商標

ALE’S(標準文字)

指定商品

第32類 ビール

審決の内容

本願商標は、「ALE’S」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ALE」の文字は「エール(ビールの一種)」を、「’S」の文字は「名詞の所有格語尾」等を表すものである。

そして、本願商標を構成する各語は、これを結合して特定の意味を有する成語となるものではなく、また、各語の意味を踏まえると、その構成全体として「(ビールの一種である)エールの」ほどの意味合いが理解し得るものであるとしても、一般的に「beer(ビール)」の語やその種類を表す英語に所有や関係を示すための「's」を伴って使用されている実情も見出せないことから、その意味合いは漠然としており、商品の品質等を具体的に表示、記述しているとはいい難いものである。

また、当審において職権をもって調査するも、本願商標の指定商品「ビール」を取り扱う業界において、「ALE’S」の文字が、商品の品質等を表示するものとして取引上一般的に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

コメント 本願商標は無生物である「ALE」に所有格の「’S」が付されているところが非常にユニークである、等により、本願商標は自他商品の識別標識としての機能を充分に果たし得るとの主張が出願人によりなされている。