商標審決レポート(ZONE)|判例研究/レポート|弁理士法人オンダ国際特許事務所

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商標審決レポート(ZONE)

指定商品「ゴルフクラブ」と「登山靴」とは、同じ類似群コード(24C01)であるが、同一又は類似するものではないと判断された事案

2022年2月28日
弁理士 八代則子

審判番号 不服2021-007095 (商願2020-010798)
事案の概要 本願商標「ZONE」は、引用商標「ZONE」と類似する商標であるとしても、本願商標の指定商品「ゴルフクラブ」(類似群コード:24C01)と引用商標の指定商品「登山靴」(類似群コード:24C01)とは、同一又は類似するものではないとして登録すべきとされた事案
審決/判決 審決
審決日 2022年1月7日
出願人

株式会社メヴァエル

商標

ZONE

指定商品・役務

本願商標の指定商品
第28類 ゴルフクラブ(類似群コード:24C01)

引用商標の指定商品
第25類 登山靴(類似群コード:24C01)

審決の内容
(1)本願商標について

本願商標は、「ZONE」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「ゾーン」の称呼を生じ、「(特定の目的・用途・特徴により区分される)地帯、区域」の観念を生じるものである。 

 

(2)引用商標について

引用商標は、「ZONE」の文字を表してなるところ、その構成文字に相応して、「ゾーン」の称呼を生じ、「(特定の目的・用途・特徴により区分される)地帯、区域」の観念を生じるものである。 

 

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、外観においては、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成よりなるところ、ほぼ同じ書体で表されており、構成文字を共通にするから、相紛れるおそれがあるものである。次に、称呼においては、本願商標と引用商標とは、いずれも「ゾーン」の称呼を生じるから、両商標は、称呼を共通にするものである。
そして、観念においては、本願商標と引用商標とは、いずれも「地帯、区域」の観念を生じるから、両商標は、観念を共通にするものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において相紛らわしく、称呼及び観念が共通するから、互いに類似する商標と認められる。 

 

(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否について

本願商標の指定商品である第28類「ゴルフクラブ」と、引用商標の指定商品中、第25類「登山靴」の類否を検討する。
本願商標の上記指定商品は、ゴルフをする際にボールを打つために使用される道具であるのに対し、引用商標の上記指定商品は、登山をする際に使用される靴である。
そして、前者は、主にゴルフ用具を専門に扱う販売店、一般のスポーツ用品店、百貨店、大型量販店等を通じて、ゴルフ競技者及び一般のゴルフ愛好者に広く販売されているのに対し、後者は、主に登山用品を専門に扱う販売店、一般のスポーツ用品店、百貨店、大型量販店等を通じて、登山愛好者に広く販売されているものであり、これらの指定商品を取り扱う製造メーカーは異なるものである。
そうすると、上記両指定商品の一般的、恒常的な取引の実情において、販売部門が共通する場合があるとしても、生産部門、原材料及び品質、用途、並びに需要者の範囲を共通にするという事情は見いだせず、また、両者は完成品と部品との関係にない。
以上からすると、上記両指定商品は、両者に同一又は類似の商標を使用しても、それらの商品が同一営業主の製造、販売に係る商品と誤認混同するおそれのない非類似の商品といわざるを得ない。また、本願商標の指定商品と、引用商標の上記以外の指定商品とは類似しないことが明らかである。

 

(5)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であるとしても、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似するものではないから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

コメント

商品又は役務には、数字とアルファベットの組み合わせからなる五桁の共通コードである「類似群コード」が付されている。審査実務上、同じ類似群コードが付された商品及び役務については、原則としてお互いに類似するものと推定される。