商標審決レポート(BRING)|判例研究/レポート|特許業務法人オンダ国際特許事務所

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アクセス

商標審決レポート(BRING)

2021年11月30日
弁理士 八代則子

審判番号 不服2021-003350 (商願2020-098380)
事案の概要 本願商標「商標審決レポート(BRING) | 2021年」と引用商標「BLING」とは類似する商標ではないとして登録すべきとされた事案
審決/判決 審決
審決日 2021年11月8日
出願人

日本環境設計株式会社

商標

本願商標 商標審決レポート(BRING) | 2021年

引用商標 BLING

指定商品

本願商標の指定商品

第25類 運動用特殊衣服(「ゴルフ用の運動用特殊衣服」を除く。),運動用特殊靴(「乗馬靴」及び「ゴルフ靴」を除く。),ユニフォーム(「ゴルフ用のユニフォーム」を除く。)

引用商標の指定商品

第28類 ゴルフ用ボール,その他のゴルフ用具

審決の内容

(1)本願商標について

本願商標は、「BRING」の文字を、それと同幅の横線の上に表してなるところ、その構成文字は「持って来る」の意味を有する我が国でも親しまれた英語である。そうすると、本願商標は、「ブリング」の称呼が生じ、「持って来る」の観念が生じる。

(2)引用商標について

引用商標は、「BLING」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は「人目をひく高価なアクセサリー(をつけた)」の意味を有する英語であるが、我が国において親しまれた外来語ではない。そうすると、引用商標は、「ブリング」の称呼が生じるが、特定の観念は生じない。

(3)本願商標と引用商標の比較

本願商標と引用商標を比較すると、外観については、横線の有無に加えて、構成文字も2文字目(「R」と「L」)の差異により互いに異なる語となるから、判別は可能であり、称呼については共通の称呼(ブリング)が生じるものの、観念については、引用商標は具体的な観念は生じないが、本願商標は特定の観念(持って来る)が生じるから、観念において相紛れるおそれはない。そうすると、本願商標と引用商標は、称呼を共通にするとしても、外観において判別可能で、観念において相紛れるおそれはないから、それぞれが与える印象、記憶等を総合してみれば、誤認混同を生じるおそれはなく、類似する商標とはいえない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは類似する商標ではないから、その他の要件(指定商品の同一又は類似)について言及するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しないため、本願商標が同項同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

コメント

出願人は、拒絶理由通知書に対する応答において、指定商品を出願時の第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),ユニフォーム」から第25類「運動用特殊衣服(「ゴルフ用の運動用特殊衣服」を除く。),運動用特殊靴(「乗馬靴」及び「ゴルフ靴」を除く。),ユニフォーム(「ゴルフ用のユニフォーム」を除く。)」に限定する手続補正を行い、意見書において、本願の指定商品と引用商標の指定商品(第28類「ゴルフ用ボール,その他のゴルフ用具」)とは類似しないというべきであると主張した。

また、審判請求書において、「引用商標に対し、近日中に、不使用取消審判を請求予定である。同審判請求が認容され確定すれば、本願商標と抵触する引用商標が存在しないことになり、当該引用商標との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由は解消するものと考えます。」等述べ、不使用取消審判の請求がされたが、審決において、「本願商標は、引用商標とは類似する商標ではないから、その他の要件(指定商品の同一又は類似)について言及するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない」とされた。