商標審決レポート(adjust)|知財レポート/判例研究|弁理士法人オンダ国際特許事務所

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商標審決レポート(adjust)

「adjust」は指定商品「下着,等」との関係において、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るというべきであるとして登録すべきとされた事案

2021年7月1日
弁理士 八代則子

審判番号 不服2020-014604 (商願2020-15489)
事案の概要 「adjust」は、その指定商品との関係において、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るというべきであるとして登録すべきとされた事案
審決/判決 審決
審決日 2021年5月26日
出願人 株式会社中虎
商標 本願商標 商標審決レポート(adjust) | 2021年
指定商品

第25類 下着,ティーシャツ,靴下,レッグウォーマー,ネックウォーマー,アームウォーマー,ボディウォーマー

審決の内容 本願商標は、「adjust」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字が、「適合させる」等を意味する英語であるとしても、本願指定商品との関係においては、これより「調節、調整が可能な商品」の意味合いを直ちに理解させるとはいい難く、これが、本願商標の指定商品の品質等を直接的かつ具体的に表したものとして取引者、需要者に認識されるとはいい難いものである。また、当審において職権をもって調査するも、本願指定商品との関係において、当該文字が、商品の品質等を表すものとして、取引上普通に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を商品の品質等を表したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本願商標は、その指定商品との関係において、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示するものとはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るというべきである。したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
コメント

本願商標の指定商品との関係における性質から考えて、本願商標は本願指定商品の分野において自他商品識別力が認められる旨、また、以下の「adjust」又は「アジャスト」の過去の登録例から考えても、本願商標も同様に自他商品識別力を有すると判断されるべきものである旨が審査・審判段階において主張されている。 

「ADJUST\アジャスト」(旧第17類)[消滅]
「アジャスト」(第24類)
「adjust」(第25類)
「アジャスト\ADJUST」(旧第16類)[消滅]
「アジャスト\ADJUST」(第23類)[消滅]
「アジャスト」(第1類、第5類、第10類)
「アジャスト」(第1類)[消滅]
「ADJUST」(第5類)
「アジャスト」(第10類)[消滅]
「ADJUST\アジャスト」(第3類)
「アジャスト」(第29類、第30類)
「ADJUST」(第34類)
「ADjUST」(第35類)
「アジャスト」(第36類、第37類、第39類等)
「ADJUST」(第42類)
「アジャスト\Adjust」(第42類)