商標について
商標出願の基礎知識

1.概要

出願は願書に商標見本を添付し、指定商品又は役務(サービス)の区分、指定商品及び役務を記載して、特許庁長官宛に提出します。

2.商標見本

登録を受けようとする商標の欄に添付する商標見本は、商標の種類によって記載方法が異なります。大きく分けると以下の3種類になりますが、これらを組み合わせたものもあります。

文字商標 漢字/カタカナ/ひらがな/欧文字/記号の組み合わせ
図形商標 マーク/キャラクター
立体商標 キャラクターの立体看板/文字やマーク付きの容器


商標がロゴデザインの場合、文字商標としても別に出願することがあります。図形的な要素を含むロゴと標準的書体の文字とでは、権利範囲が大きく異なることがあるからです。

色彩のある商標は、モノクロにした場合と比較します。

3.指定商品又は役務の区分

平成4年4月以降に施行された現行法(平成14年に一部変更)においては、商品・役務はニース協定に基づく国際的に共通の分類体系に従って分類されています。商品は第1類〜第34類まで、役務は第35類〜第45類までの区分に分かれております。
出願は区分単位に行うことが定められていますので、出願区分を決める為にも商標の使用対象を予め把握しておく必要があります。

4.指定商品及び役務(サービス)

商標権は、指定した商品・サービス(役務)の範囲において効力を発揮するものです。商品・役務を正しく指定しなければ、せっかくの商標も充分に活かされないことがありますので、記載(表現、言い回し)は特に注意が必要です。
特許庁の審査基準において例示されている典型的な商品・サービス(役務)は、問題ありませんが、例示にない商品・サービス(役務)の場合は、充分な検討が必要です。

 

例…「インターネットを用いたサービス(役務)」
どのようなサービスか、内容が特定できない指定の仕方は認められておりません。このような場合、インターネットは単なる提供手段(道具)ですから、インターネットを利用して何が提供されるかによって指定するサービス(役務)を決めます。
例えば、広告業を業務とされる方が、「ウエブサイトに掲載するバナー広告の企画・作成」について商標登録を受けたいときは、「広告の代理」として捉えられます。
ただし、インターネットでなければ実現不可能なサービス(例:逆オークション)の場合は、概念を表現した仮名称を記載し、説明文・パンフレットなど、役務の内容と範囲が把握できるような審査の助けとなる資料を添えて出願します。

 

例…「健康食品」
「健康食品」という指定は認められておらず、「加工食品」という記載が要求されています。指定する際は、主原料と形状とを明らかにします。

 

この他、もともと認められていない表現もあります。

5.出願多区分制

平成9年4月1日以前、複数の区分にまたがる商品・サービスを指定する場合は、区分ごとに別々に出願する必要がありましたが、前記法改正以降、一度に複数区分を一つの出願として提出することが可能となりました。
一つの出願とすることができるため、区分数に応じた費用が軽減され、商標毎の管理が容易になるというメリットがある反面、全体として処理される為、一部の区分に拒絶理由があった場合、問題のないその他の区分も同時に、審査が遅延するというデメリットがあります。