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判例研究/レポート

【判例研究】「平成16年06月08日 第三小法廷判決 平成15年(行ヒ)第265号審決取消請求事件 (レナード カムホート)」について

2005年8月31日掲載
弁理士 木村達矢

◆平成16年06月08日 第三小法廷判決 平成15年(行ヒ)第265号審決取消請求事件

要旨

他人の肖像又は他人の氏名,名称,その著名な略称等を含む商標について商標登録を受けるためには,商標登録の査定の時において当該他人の承諾があることを要する。

原審◆H15. 7.15 東京高裁 平成15(行ケ)183 商標権 行政訴訟事件
平成15年(行ケ)第183号 審決取消請求事件
平成15年7月15日判決言渡、平成15年6月24日口頭弁論終結

原告  株式会社X
被告 特許庁長官

論点

商標法4条1項8号の「その他人の承諾」の有無の判断基準時
商標法4条3項の「出願時」との関係

参照条文

商標法第四条  次に掲げる商標については、前条の規定にかかわらず、商標登録を受けることができない。
八  他人の肖像又は他人の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を含む商標(その他人の承諾を得ているものを除く。)

3  第一項第八号、第十号、第十五号、第十七号又は第十九号に該当する商標であつても、商標登録出願の時に当該各号に該当しないものについては、これらの規定は、適用しない。

事案の概要

平成10年10月22日 Xが本件出願
平成10年 登録願第90342号
本願商標は、米国の彫金師であって、銀製アクセサリーのデザイナーであるレナード・カムホートの氏名からなる商標である(争いがない。)。
平成11年1月26日 「同意書及びその訳文を別添のとおり提出する。」と補正の内容を記載した手続補正書を特許庁に提出した。

同意書(乙1の2)には、レナード・カムホートは原告が本件出願をしたこと及びその出願に基づき商標登録を取得することに同意する旨記載され、平成10年12月1日付けのレナード・カムホートの署名がある。
平成12年5月24日付け (同年5月25日特許庁受付け)

レナード・カムホートは、「同意書の撤回通知書の写し及びその訳文」を提出刊行物とする刊行物等提出書を特許庁に提出した。同刊行物等提出書には、レナード・カムホートは、原告に対し本件同意書の撤回通知書を郵送し同意書を撤回したこと、本願商標は商標法4条1項8号に該当することにより拒絶の査定を求める旨が記載され、平成12年(2000年)5月24日付けレナード・カムホートの署名のある同意書の撤回通知書の写し及びその訳文が添付されている。
平成12年12月28日 拒絶査定不服審判請求
平成15年3月14日 本件審判の請求は成り立たないとの審決をした(平成15年4月7日に原告に謄本送達)
平成15年5月6日 審決取消し訴訟提起
平成15年6月24日 口頭弁論終結
平成15年7月15日 判決言い渡し

→本件は、登録査定前に同意書が撤回されたが、登録査定後に承諾の意思を翻した場合はどうなるか
ケースバイケースだが、錯誤無効・詐欺による取消しを主張して承諾の効力を争うことは可能か(4条1項8号)。
また、詐欺による場合は、4条1項7号の主張も可能か(この場合、除斥期間の適用がない)。

→外国人の氏名  ミドル・ネームの有無は(CECILMcBEE)
 カタカナ表記は

→外国法人の名称  組織名称の有無(Carrefour)
 そのカタカナ表記は

→死者の氏名は
→解散法人は
→架空の人格の氏名は(著名キャラクター)
  4条1項7号、15号の可能性

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