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事例紹介「移動ロボット技術」の特許分析レポート

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1.出願人×キーワードのスケルトンマップ
図

出願件数の多い出願人と【要約文】【特許請求の範囲】等に含まれるキーワードとの関係をスケルトンマップにて表現しました。同一案件に含まれるキーワード同士は関係線で結ばれています。作成した母集合に含まれるキーワードや特許分類などをビジュアルに表示することで、集合の全体像を把握できます。また、集合に含まれるノイズを除去する過程などに、スケルトンマップを利用すると効果的です。

移動ロボット技術の全体像は、次のようです。
移動ロボットの種類として、歩行/脚式移動ロボット、壁面登りや管内進入等の機能に優れた極限作業ロボット、工場内の無人化を狙う作業ロボット、ロボット玩具だと把握できます。また、要素技術として、ロボットの頭脳に該当する情報処理技術、目に該当するセンサ/画像処理技術等を捕らえることができます。

 
2.出願人×キーワードのアンカーマップ
図

出願人をアンカー(頂点)に指定したアンカーマップにより、出願人毎の特徴を把握することができます。 マップの中心に集まるキーワードは全社に共通するキーワード、出願人の周辺に集まるキーワードは特徴的なキーワードです。

スケルトンマップによって全体像を把握した後、歩行ロボット技術に限定したアンカーマップを作成し、歩行ロボット技術における各出願人の特徴を分析してみました。

SONY社は、行動・認識・音声など、高次の情報処理に関するキーワードに特徴があります。SONY生まれのロボットといえば、ダンスが上手な「SDR-3X」をはじめ、犬型ロボット「AIBO」、人間型ロボット「QRIO」など、人間に近い頭脳を持つロボットが特徴的です。

HONDA社は、脚式移動・脚式歩行・歩行制御・脚部などのキーワードに特徴があり、TVコマーシャルに登場した歩行ロボット「ASIMO」につながる技術だと思われます。 産業技術総合研究所は、吸盤、吸着、作業ロボットなどのキーワードが特徴的です。産総研は、屋外の滑りやすい不整地でも歩行可能な「働く人間型ロボットHRP」の開発が進められています。

各社の開発する歩行ロボットの特徴と、特許分析による出願人の特徴的なキーワードを比較することによって、特定技術における企業の特徴がクローズアップされてきます。

 
3.出願年×課題×出願人×出願件数」のパイチャート
図

「パイチャート」は、表計算ソフトで作成することのできない4軸グラフです。この事例では、縦軸を「発明の課題」、横軸を「出願年」としました。各バブルの大きさは出願件数を表し、バブル自体が「出願人毎の出願件数を示す円グラフ」になっています。この「パイチャート」から、各出願人の「移動ロボット技術」の出願動向を次のように推測しました。

SONY社の場合、出願は1994年頃から始まり「エンターテイメント性」「小型化」「自然な動作」「自立的に動作」等の課題に分類される出願件数が他社と比べて多いことが特徴的です。これらの課題から、犬型ロボット「AIBO」に関わる技術の出願だと推測できます。

一方、HONDA社は1990年代前半の「安定性」「精度」「低コスト化」等、歩行ロボットの基本的な技術に関わる出願に特徴があり、「ASIMO」につながる技術だと思われます。トヨタ自動車は、2000年頃に移動ロボット技術分野に参入しています。「簡単に移動」「軽量」「制御性」等の課題に分類される出願が多いことから、2005年に開催された「愛・地球博」に出展された「i-unit」に関する技術だと推測できます。

「出願年」「発明の課題」「出願人」「出願件数」等、多面的に表現することが可能な「パイチャート」により、各社の「移動ロボット技術」の特徴や技術動向を詳細に把握することができます。また、テキストマイニング機能を備えた分析ツールを用いることで、大量の特許情報を特許分類とは異なる視点(発明の課題、対象)から分析を行うことが可能となりました。






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